Designer:キーの走査

キー項目はあらゆる場所で問われる

前回、キー項目の重要性をお話しました。抽出の段階ではキーワード『非空白判断行』『非空白判断列』をあてるべき項目に対し問われ生成の段階では「分類/見出し/エリアキー項目」に対し問われる事項です。途中で空白があって仕舞っては、正しく抽出も生成も行えません。

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生成では更に、雛形シート側にも問われる事項があります。既存変更生成の要件で、上図のような入力データと雛形シートがある場合、項目の「ねこ」は分類、「とおりみち」は見出し、「じょうきょう」は DATA と『区分』に設定し、各キー項目の末尾である "くろ" と "魚屋" の交点を『対象部分の右下』とするのが適当です。分類列の "たま" から "くろ" までと、見出し行の "一丁目" から "魚屋" までを処理範囲に及ばせるのは、値のマッチングを行う為です。これを、キー走査と表現します。

しかし入力データに "くろ" のデータがあるのにも拘わらず、上図生成の結果シートのとおり、"くろ" のデータは出力されませんでした。これは紫背景セルのとおり、キー走査範囲の行/列上に空白が発生すると直前のセルで走査を止めて仕舞うという仕組みになっている為です。主要な情報に空白があり得ない面が、このような所にも意識されているという訳ですね。

空白の対策は、以下のような例になります。

値を入れておく‥‥他データに影響の無い文字をいれておきます。印刷面を気にする場合は、背景色と合わせた文字色にしておきます。
処理列を設ける‥‥キー走査用に雛形シート上に別途処理列を設け、非表示にしておきます。そこに予めキー値を埋めておきます。