英語の table ですが、その第一語義としては、テーブル、食卓、台、机として使われることは皆様ご存知と思います。
以前の記事で、江戸時代幕末から明治維新の頃の table、tablet の和訳をご紹介しました。
「薩摩辞書」における「table」の和訳 (1869年) https://xoblos.hatenablog.jp/entry/2020/11/07/190129
Table, s. (テーブル)
卓(ツクエ)。枕(マクラ)。平板(ヒライタ)。
饗応掌(キョウオウタナゴコロ)。書載(カキノセ)。
絵(エ)。表(ヒョウ)。
Tablet, s. (タブレット)
小(ショウ)卓子(ツクエ)。
平ラナル物(書画彫刻等ヲナス為ノ)。
四角ナル形ノ薬。
今回、「英語語源小辞典」(研究社)で調べたところ、table はゲルマン民族の間では、脚のある「食卓」というよりは、脚のない「盆」(一人用の食卓)に似た物に由来するそうです。
元々、tablet(タブレット)こそがテーブルだったという説で、現代におけるタブレット文化の浸透とも合わせて興味が尽きません。