見た目の判断は駄目。
突然ですが、下図の列「C」‥‥いずれの行も「101」が入っていますが、全て異なる入力で生まれました。貴方には違いが分かりますか?「=」始まりの数式はありません。ユーザー定義の書式も使っておらず、「標準」か「文字列」です。
そうですね、確かに「標準」か「文字列」かの違いまでは判断できます。
①:入力値「101」、標準書式、左詰め。 ②:入力値「101」、標準書式から文字列書式へ変更。 ③:入力値「101」、文字列書式。 ④:入力値「'101」、標準書式。 ⑤:④によるブックの破損~回復で変換された「101」、標準書式。
②は再編集して[Enter]を押下すると、③になります。⑤は再編集して[Enter]を押下すると、標準で数値を入力された時のように、右詰めで「101」になります。
見た目が同じという判断だけで、同じように取り扱える訳ではありません。何かこのセル値が怪しいな、と思ったら先ず「再編集」をすることをお勧めします。セルの左上部分にある緑の三角形は、編集後の値を最新の情報として、エラーチェックを行っています。左詰め等は、文字列の情報というよりは寧ろ見栄えの編集なので、②は③~⑤のようにすぐさまエラーチェックが行われる訳ではありません。
なお④(アポストロフィ「'」始まり)は、標準書式内、数値の表現を「文字列の情報」として判断させる為に入力する方法になります。これは、場合によってブックの破損へ及ぶようで、Excel 2010/2013/2016 に良く見られるようです。生成の雛形シートの作成には、「出力先と同じバージョンのブックで作成する」ことと「シート内に『'』始まりはなるべく避ける」ことが、特に注意点となりますね。
<ブックの破損内容例> パーツ内の文字列プロパティ:上図の④ パーツ内の名前付き範囲 :前回記事